東京都では、平成13年4月に自然保護条例を改正し、建物の新築、増築、改築時に屋上の緑化を義務付けました。けれど既存の建物の屋上緑化には、建物が屋上緑化専用に作られていないために、雨が降った時に土が激しく溶け出して流れ出し、ドレインなどを頻繁に詰まらせるなどといった諸問題点などを抱えているのが現状です。
しかし建築工事を伴わない、純粋に屋上緑化施設だけに取り組んだケースもあり、こうした庭園などは各方面から好評を得ています。すべての既存の建築物を屋上緑化のために建築し直すのは現実的に非常に難しくなり、行政が屋上の緑化を推奨してそれぞれの自治体から屋上緑化の助成金制度を設けているとはいえ、個人や会社の負担はまだまだ大きいというのが現状ですので、こうした既存の建物に対する純粋な屋上緑地化施設は大いに参考にして頂きたいと思います。
まず、千代田区の株式会社東京交通会館ですが、設計は三菱地所設計、施行は小岩井農牧、野沢園、そして大成建設によって行われました。渋谷区は渋谷区役所神南庁舎が(社)東京都造園緑化業協会、(社)東京都建築士事務所協会渋谷支部などによって設計・施行されています。
また、屋上緑化は精神的な心の癒しとなり、患者さんが園芸作業をすることで効果が出る、と園芸療法として医療分野でも非常に注目されていますが、港区の都立広尾病院でも屋上の緑化が行われました。設計は(財)都市緑化技術開発機構、施行は日比谷アメニスです。