屋上緑化は都市部に住み、働く人間にとって精神的な癒しの効果があり、また環境問題にも優れた効果を発揮します。けれど屋上緑化には幾つかの問題点もあるのが現状です。既設の建物は屋上緑化のために建てられていない建築物の方が多く、土厚(重量)を充分に確保するだけの屋上強度を持たない建築物がほとんどです。
屋上緑化は地上緑化よりも難しく、植物を栽培する際にも、紫外線・赤外線など植物に有害な要素が四方八方から差し込んでしまいます。また地上より遥かに高い位置にあるため、風当りも強く、側面だけではなく、下方からも風が吹いてくるために、植物は乾燥の危機に絶えずさらされる傾向にあります。また雨風によって、敷いた土自体が激しく溶け出したり流れ出てしまい、ドレインなどを頻繁に詰まらせるという問題点も挙げることができます。
更に現在地域によって屋上緑化の助成金制度は実施されていますが、本格的に屋上緑化に取組む場合、土など大量の屋上緑化資材の搬入に、手間とコストがかかる、という点を懸念して実際に緑化に踏み切れないという方も多くいらっしゃいます。屋上緑化の助成金の申請代行を請け負っている業者もありますが、その際にはやはり費用が発生してしまうことが大半です。
行政も近年は屋上緑化を推奨してはいますが、まだまだ国のシステムとしては確立・浸透してはいないのが実情ですから、こうした問題点が未だ解決されていない結果になっています。個人、会社が負担なく屋上緑化できるよう、行政にはもう少し本格的に屋上緑化問題に取り組んでもらいたいものですね。