屋上緑化の目的と効果ですが、まずは「ヒートアイランド現象」への対策が挙げられます。都市部は人間活動が活発ですので、島状に気温が高い部分ができる現象があります。コンクリートやアスファルトが増え、緑地や水面が減ると地表面が高温になり、それに伴って気温が上昇します。気温が上がればそれぞれの家庭やオフィスで冷房などの需要が増しますから、その排熱が更に気温を上げます。こうした悪循環がヒートアイランド現象を一層深刻なものにしていますが、屋上を緑化することによって夏は温度を下げ、逆に冬は保温効果によって暖房の使用を減少させる省エネ効果を生み出します。
実際に北欧などでは、屋上緑化を実行している民家がたくさんあります。コンクリート屋上面のクールダウンや植物の持つ蒸散作用によって気温を下げ、昼と夜の温度差を縮める効果もあります。
また、建築物の保護も屋上緑化の目的となります。屋上を緑化することによって、酸性雨や紫外線といった防水層の劣化を促す要素を防ぐ効果があります。昼と夜、また夏季と冬季の温度差も屋上を劣化させる原因となりますが、温度差を軽減してくれる屋上緑化によって、劣化スピードを抑制する効果が望めます。
更に屋上緑化によって、保水力の増大を図ることができます。降った雨を一時的に保水することで、排水溝へ急激に雨水が流れ込むことを遅らせる効果があり、また屋上緑化を含めて緑地の面積の増大は、短時間での豪雨による都市型洪水を防ぐ効果があります。